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フライフィッシングで狙うソルトウォーターのサーモンは、ここ数年のフライフィッシング
ブームで、ここカナダ・BC州でも脚光を浴び始めている釣りです。しかし、その不規則な行動やフライ
パターンなどまだまだ未知の部分が多く、これから徐々に開発されていく新しい分野として注目されています。
通常ソルトウォーターのサーモンは、移動のスピードの早さと遊泳層の深さから、魚の居場所を特定しづらく、早い潮流の中ではフライを思う深さまで沈めることが難しいため、フライフィッシングでは釣りにくい魚の一つと考えられています。しかし、キャンベルリバー海域では、最近のフライフィッシャー達のデータの蓄積により、時期、場所、潮回りなどの条件が揃うことで、サーモンは水面近くや浅場を回遊することが知られるようになり、フライフィッシングで本格的に狙うことが出来るターゲットとなってきました。

毎年4月〜5月になると35cm〜50cmにまで成長したブルーバックと呼ばれる銀ザケの小型魚が、春先に孵化したばかりのニシンの稚魚を追って浮上し水面直下で捕食するため、フライフィッシングで狙えるシーズン最初の魚となります。
体長2センチほどで半透明のニシンの稚魚を模した小型のストリーマーに、フローティングライン(WFもしくはST)の#6〜7程度のタックルで、水面でライズする魚を狙ってキャストする、ボートからのサイトフィッシングが楽しめます。
例年7月の中旬にはピンクサーモン回遊が始まります。2シーズンで成熟するこのサーモンは数が多いことで有名で、特に当たり年となる西暦奇数年は回帰するサーモンの数が数倍となり、ピーク時の8月には水面近くを移動するたくさんのピンクサーモンのジャンプが見られます。
BC州海域でのピンクサーモンは、プランクトンや小魚を活発に捕食しながら移動するため、フライへの反応は良く、頻繁にフライを追う姿を確認することができます。魚のサイズは50〜60センチが普通ですが、まれに70センチ、4キロの大物が掛かることもありフライロッドで狙うには格好のターゲットです。
キャンベルリバーの北側に伸びる海峡の岬など魚の回遊場所で、ボートからストリーマーを遠投しての釣りです。

9月〜10月にかけて産卵を控えたコーホサーモンは、河川への溯上を始める前に、河口近くの浅場で淡水に慣れるため一時期停滞します。これらのサーモンは、すでに餌を捕食することを止めており気むずかしく、さらに浅場にいることから神経質で釣り人にはテクニカルなゲームが強いられます。
サイズは、50〜80cm、川で釣るサーモンとは違い魚体は銀ピカ、そのパワーはスティールヘッド並とも言われるほどです。
フロートチューブ、ボート、岸からとその時の状況に応じてアプローチを替え、小型のストリーマーをフローティングラインやスローシンキングライン(ST、WF)で遠投し、ファースト・リトリーブで誘います。水面を盛り上げフライを追いかけてくる様は、迫力そのもので、心臓が飛びだしそうなくらい圧巻です。
風や波の影響を受けやすいカナダ・BC州のソルトウォーターサーモンのフライフィッシングは、いかなる条件にも対応できるロングキャストのテクニックが必要となります。
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ロッド |
9フィート6〜8番、ダブルハンド13フィート8〜10番(ロングキャストのできるもの) |
リール |
ドラッグのしっかりした海水用(バッキング150ヤード以上収納できるもの) |
ライン |
WF、ST フローティング、スローシンキング |
リーダー |
テーパードリーダー、10〜14フィート、0X前後 |
フライ |
クラウザーミノー、ウーリーバガーなどのストリーマー
(バーブレスフックの使用が義務付けられています) |
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